マーチ・スーパーターボの主なトラブルとメンテナンス


マーチ・スーパーターボは非常に良くできた車で、非常に複雑なメカニズムを搭載している割にトラブルは非常に少ない。
ただ、ゴム関係、特にホース類を予防的に交換すること、ベルト類も予防的に交換することが重要である。


主なトラブル個所・メンテナンスのポイント

バキューム・ホースの定期的な交換
加速不良やエンジンの息つきなどの不調はバキューム系の異常のことが多い。
特に可能性が高いのはバキューム・ホースの劣化によるバキューム漏れである。
中古車を購入したときは、旧車王国のバキューム・ホースを参照してホースを点検することを推奨する。普通のゴム製のバキュームホースなら2年毎の交換が望ましい。シリコン製のホースならもう少し寿命が長いだろう。

バキュームコントロール・バルブの定期的な清掃
バキューム・コントロール・バルブはターボとスーパー・チャージャーの作用をコントロールする部分であり、定期的にエアクリーナー系スプレーやガソリンで清掃しておくと調子がよい。
シンナーなどプラスチックを溶解するような溶媒を使用してはならない。

パイパス・コントロール・バルブ
ダブル・チャージ(複合過給)の一番のキモはこのパイパス・コントロール・バルブである。
このバルブの切り替え不良があると加速が悪くなったりする。
逆にこのパルブの作動条件を変更すれば過給圧を上昇させることが可能である。

過給系のホースの定期的な交換
加速が悪いという場合、ターボ・チャージャーやスーパー・チャージャーのIN/OUTのホースの破れ、締め付け不良が原因の場合がある。
ホースの裏側の見えない位置で裂けていて、加圧されたときに圧が逃げたりすることもある。
バンドで締め過ぎが原因でバンドに沿って割れていることもある。点検が困難な場所だけに、このホースの破損や、締め付け不良が見逃されやすい。
たとえばターボ・チャージャーの出口とインタークーラーの間のホースが外れたり、破れると、アイドリングが低下して不安定になり、加速がわずかに低下し、アクセルを離したときにエンジンブレーキが強く掛かるという症状が出る。スーパーチャージャーの吸気音が激しくなるのでホースに異常があることがわかる。

タイミング・ベルトの定期的な交換
ベルトそのものの耐久性は20万キロといわれているが、メーカーの推奨する交換時期は10万キロの走行である。5万キロで切れた例もあるが、これは、ヘッドから漏れたオイルが掛かってベルトが劣化したり、冷却水漏れでテンショナーのベアリングが破損したような場合であり、テンショナーやウォーターポンプに異常がなければ10万キロ以上は走行可能と思われるが、10万キロ毎の交換が推奨される。
テンショナーやウォーターポンプのトラブルが原因で二次的にベルトが破損するので、タイミング・ベルト交換時には、予防的に必ずテンショナーを交換する。
作業の手間を考えると、タイミングベルトの内側にあるウォーター・ポンプも予防的に交換しておいた方が良い。

ヘッドライト・スイッチのトラブル
右側のロービームが点灯しないので、球切れだと思い、交換しようとしたが、暗闇の中でヘッドライトのソケットが外れない。
明るい場所で見ると、ソケットにはロックがあり、両側を押さないと外れない仕組みになっていた。
電球を交換したが、やはりロービームが点灯しない。ヘッドライト・スイッチのコネクターを外してテスターで調べると電気は来ており、スイッチの不良と判明した。
駄目モトで、スイッチを分解して修理することにした。スイッチの裏側にある透明なプラスチックの蓋の四隅をドライバーでコジッて外し、一番右側の接点を細かいサンド・ペーパーで研磨し、当たりを修正することで修理に成功した。
なお、コラム・スイッチの取り外しは、エンジン・キーの周囲にあるプラスチックのカバーをコジッて外し、コラム・カバーの下にある4本のネジを外し、コラム・カバーの上下をドライバーでコジッて外す。右側のライトのスイッチ、左側の方向指示器のスイッチはそれぞれ横から2本のビスで固定されている。
ライト・スイッチのコネクターはスイッチを取り外さないと抜き取ることはできない。

リヤ・ゲートのダンパーの劣化
リヤ・ゲートを支える左右2本のダンパーはほとんどのマーチで駄目になっており、リヤ・ゲートを開けたときに支えきれずに閉まってしまう。
1.2メートル程度の長さの適当な棒で支えをしているユーザーが多い。
ダンパーのパーツ価格は数千円と高価であり、これを交換する費用でリアのアブソーバーを新品に交換することができるくらいだ。
弱くなったダンパーを片方のダンパーに沿わせてダブルにして固定することでこの問題は解決する。
固定するための金具を自作する必要はあるが、最も効果的な対処法だと思う。
本格的な対処ではなく安易な方法だがゲートを開けたときに、ダンパーの伸びる部分、つまりメッキしてあるシャフトの部分の長さよりやや短い20センチくらいのC型、U型またはV型断面の棒を挟むと、ゲートが落ちてこない。
この方法は効果的だが、ゲートを閉めるときにこの支えに気づかずに無理やりにゲートを閉めてしまうと、棒が破損する。あまり強度の強い棒だとゲートが破損するので、無理に閉めたときに破損するくらいの強度の支え棒が適切だろう。

アッパー・ホースの交換
どの車でもそうだが、アッパーホースの方が高温の冷却水に曝されるためにロアー・ホースより早く傷む。
ラジエーター・ホースが破損して冷却水が漏れると、オーバーヒートを起こし、ガスケットが吹き抜けたり、最悪の場合はエンジンの焼きつきを起こしたりする。アッパーホースを点検して少なくとも数年毎には交換した方が良い。
なお、オーバー・ヒートを予防し、早期に対処するためにウォーニング機能のついた水温計やラジエーター・ファン・コントローラーなどを装着するのは良い方法である。
水温計は機械式のものは、アッパー・ホースの中間にアダプターを装着してセンサーを取りつける。電気式のものは当初からついているセンサーの信号を拾って作動するように配線する。

冷却水/クーラントの交換
クーラントの役割は冷却だけでなく、ウォーター・ポンプの潤滑作用や、エンジン内部やラジエーターのサビ止めの効果もある。
したがって定期的に交換することが必要であり、決して単なる水だけを使用してはいけない。
特にウォーター・ポンプの潤滑不良になるとウォーター・ポンプが突然焼きついて固着し、その結果、タイミングベルトが切れたり、タイミング・プーリーの歯を越えたりしてエンジンを壊すことになるので、クーラントの管理には注意を払いたい。

アイドルの不調
アイドルの調整は旧車王国のマーチ・スーパーターボのアイドル調整の仕方を参照して欲しいが、ここに記載した方法でアイドル調整がきかない場合は、IAAユニットのアイドルアップソレノイド及びFICDソレノイドが不良である可能性もあるが、アジャスト・スクリューの内部の汚れが原因の場合がある。
あまりにアイドル回転数が高い場合はエアレギュレーターが不良の可能性がある。

ボール・ジョイントのダスト・カバー
タイロッド・エンドとロアー・アームのボール・ジョイントのダスト・カバー(ラバー・ブーツ)は、割れて傷むことが多い。
タイロッドエンドのダスト・カバーは単体では純正パーツが出ないが、汎用品で適合するものがある。また、ロアー・アームのラバー・ブーツはダイハツのミラ系のものが転用できる。
カバーの交換のためには工具としてタイロッド・エンド・プーラーが必要だがこれさえあれば簡単に交換できる。

ドライブ・シャフトのブーツ(アウター側)
FF車のドライブ・シャフトのブーツ、特にアウター側(ホイール側)はハンドルを切ったときに負担になるので破れやすい。
グリースが散るので異常がわかるが、日常の点検を怠らないこと。
ホイール側のベアリングはバーフィールド型であるのでベアリングを分解してブーツを交換することになる。
インナー側のブーツが破損する頻度はアウター側より少ないが、アウターと同様な作業で交換出来る。
ドライブシャフトの取り外しに30ミリのソケットが必要で、フロントのナックルとハブをドライブ・シャフトで固定しているこのナットは非常に強いトルク(15〜21kgm)で締め付けてあるので緩めるのに苦労する。ジャッキアップ前に緩めておくか、タイヤを外した状態ならディスクブレーキの通気孔に太いドライバーを差し込んで回り止めにしてからソケットレンチとスピンナーハンドルでナットを緩めると良い。
ドライブシャフトをミッションから抜き取る前にミッションオイルを排出する必要がある。
ドイラブシャフトを抜き取ったあとで、ドライブシャフト・ブーツの交換方法は他の車種と変りは無いが、シャフトあるいはハウジングのサークリップを上手く外すのがコツである。
モリブデングリースで手が真っ黒になるが、ウエスでグリースを綺麗に拭い取るとサークリッブの位置などがわかる。
ブーツは社外品の大野ゴム製が安価で良い。アウター(FB-2023)は1350円、インナー(FB-2079)は1300円で入手できた。純正よりかなり安い。
整備書には「ブーツの締め付け金具は再利用しないこと」と記載してあるが、2回程度の使用なら再使用は差し支えないと思う。ドライブ・シャフトは非常に堅牢であり、ベアリングそのものの異常はほとんど無い。
インターネットでリビルト品のドライブシャフトを扱っているメーカーがあるので、それを入手してそっくり交換する手もある。
分割式のブーツもあるが、何となく食わず嫌いで使ったことが無かったが、最近使ってみたら非常に交換が簡単で調子が良いことを知った。
分割式のブーツはいろいろなメーカーから販売されており、接着剤を使うものが多い。接着後加熱を必要とするものもある。
スピージーSpeasyの商品は単にファスナー部を押さえつけて挿入するだけでよく接着剤も必要が無いので非常に使い易い。初心者が要領悪く作業をしても30分以内で修理が可能である。
スーパーターボ用のスピージーの分割式アウターブーツの品番はBAC-MZ02またはBAC-MZ02Rであり、4000円弱で入手できる。留め金具と補充用のモリブデングリースも付属している。
国産車のほとんどに適合品があり、外車用としてはフォルクスワーゲンに適合する品がある。

ドライブ・シャフトのブーツ(インナー側)
FF車のドライブ・シャフトのブーツのアウター側(ホイール側)については分割式のブーツが市販されているので修理が容易であるが、インナー側のブーツについてはほとんど設定が無い。
なぜインナー用の分割式ブーツが無いのかと部品メーカーに尋ねたら、技術的な問題ではなく、適合に関するデータが無いということであった。
つまり、寸法が合っていて、ブーツの周囲に十分なクリアランスのあるブーツなら転用できることを知った。
最近マーチの点検をしていてインナーブーツの破損を発見し、早速手持ちのブーツで試してみた。
スーパーターボの場合、インナー側のボールジョイントのミッション側のハウジング(スライドジョイントハウジング)の直径は79ミリで、ブーツを金具で締め付ける位置のみがやや細くなっており76ミリになっている。
シャフトは直径25ミリでブーツを金具で締め付ける位置のみがやや細く24ミリである。
スピージー製のブーツのカタログから転用できそうなものを調べたら、BAC-MZ01R(大径76.4ミリ、小径24ミリ、長さ90ミリ), BACTY19R(大径76.3ミリ、小径24.9ミリ、長さ85.5ミリ),BAC-MZ10R(大径78ミリ、小径24.8ミリ、長さ95.2ミリ),BAC-TY11R(大径76.2ミリ、小径24.8ミリ、長さ88.5ミリ)が転用できそうな気がした。
しかしながら手元にはスーパーターボのアウター用のBAC-MZ02R(大径80.3ミリ、小径26.3ミリ、長さ95ミリ)しかなかったので、それを装着できるか検討してみた。ドライブシャフトの周囲とは干渉しないようなので、装着してみた。
BAC-MZ02Rは大径が80.3ミリであるためにミッション側のハウジングの直径とほとんど同じで、締め付け金具で締めてもやや緩く、グリースが滲んでくる恐れもあった。厚さが0.5ミリ程度のゴムをテープ状にカットしてハウジングとブーツの間に挿入し、締め付け金具で固定した。
ということでインナー側も分割式のブーツが転用できることがわかった。
オーソドックスな修理法はミッションオイルを抜いてからドライブシャフトの両側をハブとミッションから抜き取り、グリースで手を真っ黒にしてドライブシャフトを分解し、ブーツを交換しなければならない。
ドライブシャフトの抜き取りが簡単ではないし、しかもドライブシャフトの装着時にスプラインがうまく入らないことがあり苦労する。
それらの厄介な手間を考えると分割ブーツをインナーの修理に使うことが出来れば非常に楽である。

ステアリング・ラックのブーツ(ダスト・カバー)
ステアリングのラックとタイロッドを結ぶ部分(左右)にブーツがあるが、これも劣化して破れていることが多い、ステアリングを直進状態にした場合には破損がないようにみえても、ステアリングをいっぱい切ったときにはブーツが伸びるので破損がわかりやすい。 定期的に点検して破損があれば交換する。これも大野ゴム製の汎用のブーツが使用できる。
タイロッドとタイロッドエンドの間のロックナットを緩めて、タイロッドエンドを外してブーツを被せて固定するだけの作業だが、タイロッドとタイロッドエンドを外す前の位置をマークしておいても必ずトーインが狂うので、ブーツを交換したらサイドスリップがゼロになるようトーインを調整をする。

リア・ブレーキの調整
リア・ブレーキはサイド・ブレーキを引くときに自動的に調整されることになっているのだが、マーチで自動調整がうまく作動しているケースは見たことが無い。
定期的に調整が必要である。リアをジャッキ・アップしてタイヤを外し、サイド・ブレーキを緩めてドラムを外す。
ドラムに開いている穴にボルトを2本ねじ込むとドラムが容易に外れる。
本来なら自動調整でピストンを回転させるギヤをドライバーの先で数コマ回してドラムとシューの間隙を調整する。両輪が同じようになるように調整する。
サイドブレーキを2〜3コマ引いて、左右のドラムが同じような抵抗で回転すること確認し、サイド・ブレーキを緩めたときには抵抗が無いこと、サイド・ブレーキをいっぱい引いたときにはサイド・ブレーキが効いていることを確認する。

リア・タイヤの片減り
スーパーターボのリアの両輪とも内側が酷く早く減るのに気づいた。
リアのサスペンションはリジッド(固定車軸)でトーインもキャンバーもついていないはずだから不思議だと思っていた。
蒲鉾状の路面の道路ばかり走ってもこんなに片減りしないだろうと思うくらいの酷さだ。
自分でアライメントを測定してみてびっくり。キャンバーはゼロだったが、大きなトーアウトの数値にわが目を疑い、測定ミスかと思って再度測定しても変わらない。トーアウト値で何と8.5ミリ(マイナス8.5ミリのトーイン)になる。
これではタイヤが酷く片減りするはずだ。
これだけ大きなトーアウトになっていても視覚的にはなかなかわからないが、2メートルほどの長さの定規かアルミのアングルなどを後輪に当ててボディとの間隔を調べてみると簡単にわかる。前に行くに従いボディとの間隔が広くなる、つまりトーアウトになっている。
どうしてこんなに酷いトーアウトになったのだろうか?
荒い運転をしたわけでもなければ事故も無い。唯一心当たりがあるとするとややグリップの良いタイヤを履いていただけだが、それでホーシングが歪むとは考えられない。
不思議な気分のままで、ホーシングを交換した。
ホーシングを取り外した状態でブレーキドラムのフランジの位置で測定して6.5ミリのトーアウトになっていた。ホーシングを観察しても外観的には何の異常もないが測定するとトーアウトになっている。
ネットで調べるとパオで同様のトラブルが報告されていた。マーチ系、つまりK10のほかに、Be-1(BK10)、Pao(PK10)、Figaro(FK10)については同様のトラブルが発生する、あるいは発生している可能性がある。
後輪の片減りのあるマーチ系の車両についてはリアのアライメントを測定してみることをお勧めする。

アブソーバーの交換
中古車で購入した場合、ほとんどアブソーバーは抜けており、スカスカのサスペンションになっている。
社外品でカヤバ、モンローなどが安価に入手できるので交換するとシャキッとした足回りになる。
トヨシマなどからダウンサス(スプリング) が出ているが、サスが縮んだとき、特にコーナーリング時にタイヤがボディと干渉する恐れがあるので、ダウンサスは推奨できない。

サスペシンョンのブッシュの交換
サスペンションのブッシュも消耗品である。特に傷みやすいのはスタビライザーとロアーアームをつないでいるリンクのドーナツ型のブッシュ、そしてスタビライザーを固定しているブッシュである。
他にフロント・ロアー・アームの後端のブッシュにもガタが出ていることが多い。
また、激しいコーナーリングをした車ではリアのロアー・アームのブッシュがズレてブラケットとアームが擦れて異音がすることがある。

ヘッドライト
ヘッドライトの中に水が溜まっていてびっくりすることがある。
バルブの上からゴムのブーツが被さっているがこれの装着が悪かったかと思ったが、そうではなかった。
経年変化によって反射鏡とガラスレンズの間にスキマが出来ている。ちょっと見ただけでは気づかない。
早めに対処しないと反射鏡が駄目になる。
中の水を抜いて、しっかりと乾燥させてからシリコン系のシーラーでシールすれば良い。

高圧コードからのリーク
点火コイルの位置からディストリビューターまでの距離の問題があり、高圧ケーブルが金属部分に接触してリークするというトラブルも多い。
リークの有無は夜間にエンジンをかけた状態で暗い場所に止めて、ボンネットを開けるとリークした場所がわかりやすい。
負荷のかかった状態でリークしやすいのでこの方法で発見できないこともある。

リア・ウインドウのゴムモール
マーチではほとんどの車でリア・ウインドウのゴムモールが劣化して縮み、隙間が出来たり、外れている。
外れていたらその部分の泥をきれいに清掃してからゴム系の接着剤で接着する。隙間が出来た場合もゴム系の接着剤で隙間を埋めておく。

ドアのガラスのガタ
サイド・ウインドウ(窓ガラス)を途中まで開けて走行したときにガタガタいうのは、ドアのウインドウ・モールが劣化しているためである。
窓ガラスのレールのモールを交換すると良い。

締まりの悪いドア
ドアの締まりが悪い場合は、ドアが下がっていることが多い。ヒンジが磨耗してドアが下がる。
ヒンジのピンに被さるカラーのような小さなパーツがあるのでこれを交換するとドアの位置が正しくなり、ドアの閉まりも良くなる。

ボディの錆
マーチの場合意外とサビは少ないが、中古車を購入する場合、次の部分についてサビの有無をチェックすると良い。
フェンダーアーチの上、ボンネットの前端、床、ドアの下端、フロント・ウインドウ周囲

プラスチック部品の劣化
20年も経過すればプラスチックの劣化が生ずる。特にマーチの場合リアのサイドウインドウの開閉が出来るが、そのロックをする部品のハンドルがひび割れているものが多く、何かの拍子にポロっと割れる。サイドウインドウを上下するハンドルが折れることもある。プラリペアで修理も可能であるが、折れていないときには早めにプラリペアで強化しておくと良い。
また、ラジエーターのドレインコックの蝶ボルトもプラスチック製で、クーラントを抜こうとしてボロリと割れたり、最悪の場合は走行時の振動で割れてクーラントが染出てくることもある。プラスチック製の蝶ボルトはカー用品店で容易に入手できる。

シートベルトの巻き戻し不良
スーパーターボには巻き戻し式のシートベルトが装着されている。テンションが掛からないような仕掛けがついているが何かの拍子にズルズルとベルトが出て緩む。この状態のときに、シートベルトの留め金具を押すと、スイッチが作動してベルトを巻き込んでくれるが、非常時にベルトが効くのかやや不安がある。
マーチRの3点式ベルトにはテンションが掛からないような装置はついていない。
また、ベルトの巻き込みスプリングが外れて巻き戻し不良になることもある。ベルトの巻き戻しのスプリングが外れると、スプリングは長い平バネで、反りに反して逆に巻き込んで装着しないといけないし、テンションをかける必要もあり、修理はきわめて困難である。


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