DIYで点検修理をするために必要な工具について
あると便利な工具
●スパナとレンチ
一番左は普通のスパナ(両口スパナ)、その次はコンビネーションレンチ(コンビレンチ)、その右はコンビレンチの片側が
フレックスソケットレンチは、ソケットレンチに可動式のハンドルがついたような形のレンチであり、レンチとハンドルの角度が
上の二つは両口のフレックスレンチ。一番下はスパナとフレックスレンチが一緒になったコンビネーションフレックスレンチ。
ソケットレンチはいくつか所有しているが、SKの製品は値段が安くて良質なので素人向きである。
ボルトやナットを緩めるときに注意することは、できる限り瞬時に力を加えて一発で緩めることである。ジワジワと力を加えると、
●グリッププライヤー(またはバイスプライヤー)
●モンキーレンチ
上の四つがモンキーレンチ。右側を向いたサルのように見えるのでモンキーレンチと呼ぶ。
●スクリュードライバー
左の5本は貫通型。画像のものでは木の軸(右端と左から二つ目)以外のものはシャフトが六角または四角になっていてスパナを
●ボルトやナットがどうしても取れないとき
●ボルトの頭が折れてしまったとき
●ウォーターポンププライヤー
右から二つ目がウォーターポンププライヤー。
●リジッドラックとガレージジャッキ
シザーズジャッキという商品名のジャッキで形状は車載ジャッキに似ているが、油圧で軽い力でスピーディにジャッキアップが
スロープ(坂になった台)はちょっとした修理や整備に非常に便利である。ただし、最近の車は車高が低く、スロープに乗せるときに
●寝板(クリーパー)
●オイル受け
●ブレーキパイプ用スパナ
カラスの足跡のような形状をしていることからクロウフットcrowfootレンチと呼ばれる。
●アレンキーレンチ(ヘックスレンチともいうL型の六角のレンチ)
一番左と一番右がボールポイントのアレンキーレンチ。先が神社や寺の擬宝珠(ギボウシュ)のような形状をしており、六角ボルトの
頭の穴で斜めになっても回転するようになっている。
●プラスチックハンマーと金属製のハンマー
●鏨(タガネ、チゼルともいう)
●十字レンチ
●トルクレンチ
●テスター
●ハンダコテ
●電動ドリル
●タップとダイス
●万力(バイス)
●コメントなどはこちらへメールでお寄せ下さい。
全く工具無しで作業をすることは出来ないので、最低限揃える必要のある工具を挙げておく。
スパナ 両側がU型になった両口スパナより、片方が○になっているコンビネーションスパナを買うと良い。
8ミリ、10ミリ、12ミリ、14ミリ
メガネレンチ (両側が○になったレンチ、オフセットレンチともいう)、10ミリと12ミリ、12ミリと14ミリ、17ミリと19ミリ、21ミリと23ミリ
ドイツ車など欧州車を整備する場合はさらに13ミリ、15ミリも必要。
英国車や米車の整備のためにはインチ仕様のスパナとレンチが必要。
ソケットレンチ 一式(通常10ミリから21ミリくらいまでがセットになっている)差込角が1/2" (12.7mm)のもの、または3/8" (9.5mm)
高いトルクに耐えられる1/2" (12.7mm)のものが好ましい。
スクリュードライバー(大型のマイナス およびプラス ドライバー、普通サイズのマイナス およびプラス ドライバー)
ウォーターポンププライヤー
リジッドラック
タイヤ圧力ゲージ
モンキーレンチ(全長が20〜25センチのものが使い易い)
オイル受け
両口フレックスソケットレンチ
バイスプライヤー(グリッププライヤー)
ブレーキパイプ用スパナ
アレンキーレンチ(ヘックスレンチともいうL型の六角のレンチ)
ガレージジャッキ
スロープ
寝板(クリーパー)
プラスチックハンマー
十字レンチ
トルクレンチ
テスター
ハンダコテ
ハンマー
鏨(タガネ、チゼルともいう)
ポンチ
電動ドリル
タップとダイス
万力(バイス)
ボルトやナットを緩めるにはスパナを使うものだと思っている人が多いが、高いトルクでしっかりと締め付けられたボルトや
ナットを通常のスパナで緩めることは困難なことが多い。その理由はひとつはスバナの柄の長さの関係で大きな力を
加えにくいことと、U型になったスパナの先が滑ったり広がったりしてボルトやナットの頭をナメて(滑って潰すことを言う)しまう
ことが多いからである。
従って素人が作業するときには基本的にボルトやナットを緩めたり締め付けるときにはメガネレンチまたはソケットレンチを
使うべきである。それらで多少緩んだあとにはいわゆるスパナを使っても良いが、ほとんどの作業はメガネレンチ、または
ソケットレンチで可能である。
極端なことをいえばこの2種類のレンチがあれば、いわゆるスパナがなくてもほとんどの作業が可能である。
スバナの片側がメガネレンチと同様になったコンビネーションスパナやフレックスソケットレンチはレンチとスパナ両方に使うことが
出来て便利である。
ラチェットになったもの。さらにその右は、ラチェットの首が可動式になったもの。
右から3つ目のスパナは板ラチェット。鉄板をリベットで固定したラチェット式のスパナ。ひとつもっていると便利である。
一番右の二つはメガネレンチ。首の角度が平らなものからかなりオフセットしているものがある。オフセットレンチとも言う。
自由に変るので作業がしやすい。ただし、大きなトルクが掛かる部分には使えないが実際にはほとんどの局面でフレックスレンチが
使用できる。
ボルトがねじれて破断したりすることもある。
テコの原理で滑らないようにガッチリと咥えて離さないような仕組みのプライヤーである。
ボルトやナットの角をナメてしまい回すことができない場合にはグリッププライヤーでガッチリと咥えて回すことが出来る。
いろいろな形が市販されているが中くらいのサイズのものを持っていると便利である。
咥え口を調整できるタイプのレンチである。
ステアリングのアームの長さを調整するためにシャフトを回転させたり、アブソーバーのシャフトが回転しないように固定したり
するときに使用する。いろいろなサイズがあるが、全長が20〜25センチのものが使い易い。
なお、モンキーレンチはどのようなサイズのボルトやナットにも使用できそうなので、万能で便利かと思われるが、ボルトやナットを
くわえる部分に必然的にガタがあり、ボルトやナットをナメ易いので、原則として使用しないこと。
一番下はイギリスとも呼ばれる鉛管レンチ。水道管などの断面が丸のものを無理やり回すときに使用する。
自動車の整備では出番が殆どないはずだが、トーインの調整のときにタイロッドを無理やり回すときには使いやすい。
ただし、挟む部分が鋭いギザギザになっているので、必然的に挟んだものにキズがつく。
いわゆるねじ回しであるが、貫通型、つまりシャフトがグリップの尻まで出ていてハンマーで尻を叩くことができるものが良い。
マイナスネジにしてもプラスネジにしてもぴったりと合ったサイズのスクリュードライバーを使わないとネジの頭をナメて駄目にする。
ネジの頭に汚れが詰まっている場合は、綺麗に取り除いてからスクリュードライバーを当てないと滑りやすい。
また、固く締まったネジを外そうとする場合は、ドライバーを当ててグリップの尻からハンマーでショックを与えておくと緩みやすい。
電工型というグリップが丸く太くなったスクリュードライバーがあるが、力を加えやすいので便利である。
スクリュードライバーの根元が六角になっているものや、スクリュードライバーのシャフトが四角になっているものがあるが、
これらはネジの頭に押さえつけておいてから、この部分にスパナをかけて回転させることができるので便利である。
この方法でも緩まず、ネジの頭をナメそうなときにはショックドライバーを使う。これはネジの頭に当てておいて、ハンマーで
ショックを与えると、ハンマーの力が回転力に変換されて瞬間的にネジを緩める工具である。
掛けて回すことができる。
一番右側のドライバーが電工型。
右から2本目と3本目はトーコマという会社が作っているエアロビクス2というドライバーで特殊な形状の刃先を
持っており、これを叩き込んで回すと頭の潰れたビスもたいてい取り外すことが出来る。
プラスネジ用は刃先がアルタープラスと称するニ枚刃形状のプラス対応刃先で適正サイズのネジに対しての食い付き性能が
飛躍的に向上しているためにプラス用の四枚刃ドライバでつぶしたネジも底部の残存溝を使って回すことができる。
二枚刃でニ方向だけにトルクをかけるために万一失敗してももうひとつの方向の溝は完全な状態で残っているために
そちらで取り外すことも可能。
マイナスネジ用はアルターマイナスと呼ぶ中央部が凹形状の刃先を持っており、凹形状になることで、両サイドの鋭利な
刃形を有し、作業軸が狂わず、トルクが十分掛かるようになっている。またマイナスネジ用というものの刃先の両端外部は
プラスネジ用刃先角度がついているので、叩き込むことでプラスネジの頭の修復にも使用できる。
貫通型でありながら絶縁性能もあり、叩きこむ力を集中伝達させるボール・ジョイント・システムを内蔵している。
軸部はレンチをかけても廻せる角軸タイプでクロム・バナジューム鋼ハードクロム・メッキ仕上である。
使用方法はハンマーで潰れたビスの頭に叩き込み、その状態で押し付けながら軸にレンチをかけて回すと良い。
金属の場合で錆付いてビスと締めつけているものが一体化してしまっている場合はどうしようもないが、頭の潰れた
木ネジで取り外せなかったことは無い。
ワンセット工具箱に入れておくと心強い。
ホームセンターで扱っているところは少ないがネットで直接購入できる。
http://www.tokoma.co.jp/zaps_framepage.htm
エアロビクス・ドライバーにはいくつか種類があるがエアロビクス2がお勧めである。
ボルトやナットが固着しているときには緩める方法としてCRCや556などの浸透性潤滑剤を吹き付けしばらく置く、ハンマーで
ボルトの長軸の方向に一撃を加える、あるいはバーナーで軽く焼く、などの操作をすると緩み易い。
どうしても取れないときはナットををナットクラッカーという工具で割って取り外す。タガネやポンチでコンコンと回転方向に叩いて
外す手もある。
予備のナットとボルトがあり、スタッドボルト(埋め込み状態になるボルト)でない限り、締める方向に無理やりに回してボルトを
ネジ切って取り外し、別のボルトとナットで締めなおすという手もある。
シリンダーブロックなど、ボルトが埋め込み状態でボルトの頭が折れた場合。もし、ボルトの一部分でも残っていれば、バイス
プライヤーでガッチリと咥えて回す方法がある。面イチで折れてしまい手がかりが無い場合は、ポンチをボルトの端寄りにネジが
緩む方向に何度も打ち徐々に緩める。これで駄目な場合は折れたボルトの中心にポンチを打ち、細めのドリルを当てる。
それよりやや太いドリルでセンターの位置を狙ってドリルを入れる。そうやってほぼ中心にドリルで穴を開け、だんだん太い
ドリルにしていき、適当な段階でタップを立ててネジを復旧する。もし、失敗して穴が大きくなりすぎた場合は、スレッドインサート
(ヘリサートなど)をねじ込んでネジ穴を修理する。
ネジ穴が大きくなっても良い場合は元のネジより1サイズ大きなタップでネジを立てる。
挟み口の開きを調整することができるペンチで、挟み口で強い締め付けが出来る。
ペンチと似た構造であるが、挟み口の開きを調整することで咥える物を平行にがっちりと強いトルクで挟むので、滑ることが少ない。
素人がペンチや普通のプライヤーを使いたいと思う局面ではウォーターポンププライヤーを使うと良い。
右端の先が長くなって曲がったロングノーズペンチはいろいろと便利なペンチである。
左のニッパーとペンチは1000Vの高圧に耐える特殊なものである。
ペンチや普通のプライヤーでナットをつかんで回すなどという使い方は決してしてはならない。
別名ウマ、である。クルマをジャッキアップしたときに支えておくラックである。安全な作業のためには必須の重要な工具である。
ホームセンターなどで売っているが、選ぶポイントは高さが稼げるもの、調節段数の多いもの、脚の間隔が広くて安定しているものを
買う必要がある。
ガレージジャッキはいろいろな種類があるがDIYでやるにしても堅牢で高さ(揚程)が稼げるものを選ぶ必要がある。
できる。揚程は稼げないが、タイヤ交換などには非常に便利である。
フロントのスポイラーなどと干渉するものがあるので、緩やかなスロープが必要。
クルマの下に入って作業するときには寝板が無い時には段ボールで作業することもあるが、寝板があると作業がしやすい。
作業に適した寝板は、板面が低く、車輪が大きいものである。板面が低いと作業スペースが広くなるし、車輪が大きいと転がり
やすく楽である。
廃油を受けたりするときに使う。金属製やプラスチック製のものがあるが、十分な容量と、オイルを排出させやすい形状のものを選らぶ。
プレーキパイプの端を固定しているナットは非常に固く締まっており、通常のスパナではナットが緩む前にスパナの口が開いて
滑ってしまうので、このときだけは専用のブレーキパイプ用スパナを使いたい。ブレーキパイプ用スパナには大きく2種類あり、
ひとつはパイプの太さの分だけ切り込みが入っていてナットを包むような形状のスパナ。
もうひとつは親指でCの形にしたような形状で厚みがナットより厚いくらいのスパナである。
いずれでも良いがこの作業だけは専用工具を使わないと失敗する。
これは力を掛けても口が開きにくく、ブレーキパイプ用スパナの代わりに使用できるしワンセット持っていると便利である。
国産の自動車にはほとんど使用されていないがボルトの頭に六角の穴が開いており、そこにキーとなる六角のレンチを差し込んで
回す特殊なボルトがある。バイクには各所に使用されている。
通常はL型のアレンキーレンチを各サイズ取り揃えておくと良い。ミリ系列とインチ系列がある。
斜めの状態で回すことができるボールポイントというタイプのものが便利である。
ヘッドボルトに使用されているボルトを締めたりする場合には、高いトルクに耐えるようにソケットレンチに装着して使うタイプの
ものが必要。
真中の3つはソケットレンチに装着して使うレンチ。
叩く必要のある作業ではまずプラスチックハンマープラスチックハンマー(プラハン)で叩くと良い。
固着したウォーターポンプやヘッドカバーなどはプラハンで軽く叩いて外す。
金属製のハンマーで叩くと金属が潰れてしまうからである。
実際の作業で金属製のハンマーで叩く必要のある作業はほとんど無いと言ってよい。
どうしても金属製のハンマーで叩く必要のある場合は、潰れても良いものは別として決して直接叩いてはならない。
金属の棒などの当て金をして叩くか、ダブルハンマー(当てハンマー)と言って、叩く部分にハンマーを当てておき、
当てておいたハンマーを別のハンマーで叩くと打撃の慣性が最初に当てたハンマーに伝わり、対象物が潰れる可能性が減る。
ドアのヒンジの近くにあるストッパーのピンなどを外すときにはこの手法を使う。
どうしても外れないボルトやナットを叩き切ったりするのに使用する。土木作業用の大きなものではなく刃先の幅が2センチくらいの
ものと、センターポンチがあると良い。センターポンチはドリルで穴を開けるときの目印に軽く叩いて凹みをつけたり、折れた
ボルトを叩いて回転させるときに使用する。
ホイールナットを外すときに使用する。十字になっているためにネジに無理な力が掛からずトルクをかけやすいので容易にネジを
緩めることができるし、早回しにも便利。トルクを掛け易いので締め付け時には締め過ぎになることがあるので注意。
ホイールナットの締め付け時に使用する。他にヘッドガスケット交換時にトルクレンチが必要。
プリセット型と言い、事前に規定トルクをダイヤルで調整するタイプと、刀のような形でシャフトのねじれを目盛りで読み取る
タイプがある。どちらも一長一短がある。ホイールナットの締め付けだけなら非調整型のホイールナット専用のトルクレンチが良い。
アナログ式とデジタル式があるが、デジタル式が便利だろう。
大電流が測定できるアダプターが付属していると、オルタネーターの機能を調べたり、充電量を調べることが出来て便利であるが、
通常は20ボルトまでの直流電圧と、抵抗の測定機能があれば良い。
50アンペア程度まで測定できるクランプ式の直流電流計があると、オルタネーターの機能を調べたり、充電量を測定するのに
非常に便利である。
80ワットから50ワットくらいのハンダこてがあると、電気配線関連の修理に便利である。
充電式のもので、キーレスドリルチャック付を入手する。トルク調整ができるクラッチ付のものだと木工のときに、木ネジを
締めこむのに非常に便利である。
安物の電動ドリルはモーターのパワーが弱く、電池の容量が小さいので、良い品を買うべきである。
ボルトやナットの修正にタップとダイスがあると便利。ダイスは丸型の中にクローバーのように穴が3コまたは4コ開いており、
その真ん中で棒状の金属にネジを切り、ボルトに仕上げる工具である。
穴にネジを切るタップは、最初にネジの最初を切るタップ、次にネジを切り、最後に仕上げのタップと同じサイズ毎に3本セットに
なっているが、DIYの目的ならホームセンターで売っているものでよい。
いろいろな作業をするときに挟んで強く固定するときに使用するもので、理想的には普通のサイズ、つまり工作物を固定する口金の
幅が100ミリまたは125ミリのものが良い。
スパムメール防止のために全角文字でメールアドレスを記載してありますので、半角で入力しなおしてくださるようお願いします。