マーチ・スーパーターボ/マーチRのタイヤとホイールサイズについて


マーチ・シリーズの標準のタイヤは下記の表の通りである。
ラジアルタイヤのサイズは、185/60−14(A/B−C)のように表示される。
最初の3桁(タイヤ幅ミリ)をA,次の2桁(扁平率%)をB,最後の2桁(ホイールの直径インチ)を
Cとするとタイヤ直径(センチ)は次の式で計算できる。
A÷10×B÷100×2+C×2.54
つまりタイヤ幅(ミリ)÷10×扁平率(%)÷100×2+ホイールの直径(インチ)×2.54=タイヤ直径(センチ)
スーパーターボの標準タイヤは175/65-13で直径は55.8センチ。マーチRの標準タイヤは155-13で直径は58.4センチ。
13インチの場合一番直径がスーパーターボの標準に近いのは165/70-13で、直径が 56.1センチ。
175/70-13の場合直径が57.5センチ、185/70-13 だと直径は58.9センチ。
マーチRのサイズよりやや大きいだけであるが、標準サイズより直径で3センチ余り大きい。
車検はハンドルを切ったり、スプリングが圧縮された状態で当たらなければ問題なく合格する。
速度計の誤差が出るのを見越して車検の速度計のチェックのときにやや低めの表示のときにスイッチを押せばOK。
それよりも直径の大きなタイヤを履く弊害は、せっかくのスーパーターボの鋭い加速感がそがれることである。
つまり、ハイギアードにしたことと同じであるからそれぞれのギアでは伸びるが、加速そのものは鈍くなる。
したがって大きいタイヤを履くと一定速度での航続走行の場合には燃費がよくなるメリットはある。
ただしスタート時にエンストしやすく、半クラッチを多用するとクラッチに負担をかけることになる。
格好を取るか性能を取るかであるが、スーパーターボに推奨できるタイヤサイズは、グリップや
扁平率などを考えると175/60-14直径 56.6センチ、または185/55-14直径55.9センチということになると思う。
幅が広いタイヤはそれなりのグリップが期待できるが、パワーステアリングが装着されていないスーパーターボでは
ステアリングが重くなることもトレードオフとして考慮しなければならない。
タイヤ+ホイールの重量が増えると、バネ下重量を増やすことになり、乗り心地やサスペンションの接地性能に
影響を与えるので注意が必要である。また、タイヤ+ホイールの重量が増えると慣性を増やし加速や減速にも影響してくる。
タイヤの直径はホイールハウスと干渉するので最大60センチ程度が限界である。
車高を下げたり、タイヤの直径を大きいものと交換するときは、フルにパンプしたとき、つまりスプリングが極端に
圧縮された瞬間にホイールハウスやフェンダー内部と接触しないかを検討しておく必要がある。
マーチRではフェンダーと干渉しないタイヤサイズでもスーパーターボではオーバーフェンダーがついているためにタイヤが
干渉することもある。
スーパーターボの場合、ホイールのオフセットによるが185以上の幅のタイヤではリヤのオーバーフェンダーの
内側の最上部を固定する部分と、リヤのオーバーフェンダーの前端の内側が干渉することが多い。
いずれもセルフタッピングスクリューを取り外し、プラスチック製のオーバーフェンダーを僅かに削ることで干渉が
なくなることがある。
車高を下げても固めのサスにすればよいが、柔らかなサスのままで車高を下げたり、直径の大きなタイヤに交換すると
フルにパンプしたときタイヤとホイールハウスやフェンダー内部が接触する恐れがある。
   
タイヤサイズホイールサイズタイヤ直径速度計誤差備考
5.95-12-4PR4J×12オフセット43
4.5J×12オフセット43
   E
145SR124J×12オフセット43
4.5J×12オフセット43
54.3-2.7%i・z,パンプス,コレット
165/70R124.5J×12オフセット43
5J×13オフセット43
53.6-3.9%ターボ
175/65R135J×13オフセット4555.8±0スーパーターボ
155SR135J×13オフセット4558.4+4.7%マーチR
165/70R131356.1+0.5%推奨
165/80R131359.4+6.5%加速悪くなる
175/70R131357.5+3.0%推奨
185/70R131358.9+5.6%加速が悪くなる
165/65R141457.0+2.2%  
175/65R141458.3+4.5%   
175/60R141456.6+1.4%最適
185/60R141457.8+3.6%  
185/55R141455.9+0.2%推奨
185/55R151558.5+4.8%ステアリング重くなり、
加速悪くなる  
195/50R151557.6+3.2% 高価
195/45R151555.7-0.2% 高価


185以上のタイヤ幅のタイヤをスーパーターボに装着する場合は、リアフェンダーと干渉する恐れがあるので、
ホイールのオフセットに注意する必要がある。
純正とニスモから出ているホイールのオフセットとの適合を計算上で調べると下記の表の通りになる。
計算値なので、実測値と多少の差異はある。
オフセットが大きいものなら大丈夫だが、特殊なオフセットのホイールを見つけるのはなかなか困難である。

タイヤ幅リム幅オフセット クリアランス備考
1454J4550  
1454.5J4544  
1455J4538  
1455.5J4026  
1456J4020 タイヤ幅よりリム幅が広く不適合
1456.5J3315 タイヤ幅よりリム幅が広く不適合
1554J4545  
1554.5J4539  
1555J4533  
1555.5J4021  
1556J4015  
1556.5J3310 タイヤ幅よりリム幅が広く不適合
1654J4540  
1654.5J4534  
1655J4528  
1655.5J4016  
1656J4010  
1656.5J335  
1754J4535  
1754.5J4529  
1755J4523  
1755.5J4011  
1756J405  
1756.5J330 限界
1854J4530 リム幅に比較してタイヤ幅が広すぎるので不適
1854.5J4524  
1855J4518  
1855.5J406  
1856J400 限界
リアフェンダー内のビスを外す必要がある
1856.5J330 限界
リアフェンダー内のビスを外す必要がある
1954J4525 リム幅に比較してタイヤ幅が広すぎるので不適
1954.5J4519 リム幅に比較してタイヤ幅が広すぎるので不適
1955J4513  
1955.5J401 限界
1956J40干渉 不可
1956.5J33干渉 不可


市販されている主なホイールのリム幅とオフセット値を調べると下記の表の通りである。
「少ない」と記載したサイズは製品が少ないことを示している。
ここに示した以外のサイズは存在する可能性もあるが入手は困難である。
スーパーターボに推奨できるのは6J−14でオフセット40または38ミリのホイールである。
なお、スーパーターボのPCD(ピッチ・サークル・ダイアメーター:ハブに固定するネジ穴を結ぶ同心円の直径であらわした値)は
100ミリで4穴であるので間違えないように。
またハブ穴(ホイール中心の穴)は59ミリである。

リム幅オフセット値13インチ 14インチ15インチニスモ 備考 
5J35少ない少ない   
5J45少ない少ない      
5.5J35少ない少ない      
5.5J40少ない少ない13インチ
40300-RN100-A
40300-RN101-A
 
5.5J42少ない少ない少ない      
5.5J45少ない少ない少ない      
6J30 少ない少ない     タイヤ幅により干渉する
6J38   ポピュラーなサイズ
6J40 14インチ
40300-RN200-A
40300-RN201-A
40300-RN240
ポピュラーなサイズ
6J43 少ない少ない  あまり無い
6.5J33 15インチ
40300-RN340
限界
6.5J35 少ない少ない  干渉する
6.5J45 少ない少ない  干渉する

結論
いろいろと記載したが、
お勧めは6J−14オフセット40または38ミリのホイールと175/60−14のタイヤとの組み合わせである。
175と幅広のためにグリップも良好で、扁平率が60シリーズであるためコーナーでの踏ん張りも良い。
価格的にも比較的妥当な価格で入手できる。


●コメントなどはこちらへメールでお寄せ下さい。
スパムメール防止のために全角文字でメールアドレスを記載してありますので、半角で入力しなおしてくださるようお願いします。

トップページへ戻る