マーチR/スーパーターボはフロントブレーキが弱いといわれている。
交換の手順。
次にキャリパーをストラットに固定しているボルト2本を外すとキャリパーが外れてくる。
ブレーキホースとマーチのキャリパーの接続部分を外し、なるべくブレーキオイルが漏れないように素早くパルサーのキャリパーに
走行した感じではブレーキのペダルのストロークが長くなった。これはキャリパーが大型になり、キャリパーのピストンが大きく
ブレーキはパッドの当たりがつくにしたがってジワリと効くようになってきた。「ジワリ」と表現したが、これは前述のように
マーチスーパーターボとパルサーGTi−Rのローターとキャリパーの比較。
もし、ブレーキを交換するならパルサーGTI-RのものよりB13型のサニーのブレーキの方が軽量でマーチスーパーターボに転用するのに
何台もスーパーターボを乗り継いできたが、実際にはブレーキがそれほど弱いとは思っていなかったし、かなりハードな走りを
したがパッドの違いのためなのか幸いにもフェードした経験は無い。
車体が軽量なためにブレーキに対する負荷が少ないのだと思う。
多くのスーパーターボのユーザーがパルサーGTiR(RNN14)のブレーキに交換してブレーキの効きが良くなったと
いうので、パルサーのキャリパーとローターを装着してみた。
ジャッキアップしてタイヤを外し、ブレーキホースのキャリパーへの接続部分をわずかに緩めておく。緩める程度はブレーキ
オイルが滲まない程度が良い。ブレーキホ−スはパルサーとマーチと互換性が無いのでマーチのブレーキホースを使用し、
キャリパー本体とローターのみを交換する。
ただし、マーチ用のホースでパルサーのキャリパーを装着するとややホースが張った状態になるので、ホースを交換するか、
ホースの固定位置を変更するかなんらかの対策が必要である。
左がパルサーのホースで右がマーチのホース。ネジの直径やピッチは同じだが、縁の形状が微妙に違うので固定金具に装着できない。
キャリパーがブレーキホースでぶら下がった状態にならないようにするためにキャリパ−をスプリングから針金でぶら下げておく。
ローターのスタッドボルトの付近にネジ穴が2個あるので、8ミリのボルトをネジ込むとローターが外れてくる。
パルサーのキャリパーがマーチのキャリパーよりやや大きく、バックプレートに当たるので、キャリパーの上部が干渉するパック
プレートの部分(画像の赤い斜線部分)をわずかに切り取る。
ブレーキホースを接続して仮締めする。
パルサーのローターを装着する。
パルサーのキャリパーをストラットに固定するハウジング(ハブキャリアー)に取付ける。このときローター両側とキャリパーの
クリアランスが等しくなるように補正するために約2ミリの厚さのワッシャーを挟みキャリパーを固定する。
ブレーキホースとキャリパー接続部分を締め付け、ブレーキオイルが漏れないことを確認する。
ブレーキのエアー抜きをする。マスターシリンダーから遠い方のキャリパーからエアー抜きを開始するのが原則。
したがって左側のキャリパーからエアー抜きを開始する。次に右側のキャリパーのエアーを抜く。再度左側のキャリパーの
エアー抜きをしてエアーが残っていないことを確認する。
なったために、マーチのマスターシリンダーの送り出すオイルの量ではピストンの移動量が少なく、長いストロークが必要なため
なのだろうと思われる。
そのかわり同じ力で踏んだ場合はより強い圧力でパッドがローターに押さえつけられることになる。(パスカルの原理)
スーパーターボのブレーキの方が短いストロークで効くので、素早いブレーキの効き方になる。パルサーのブレーキは容量が大きい
ために反応はやや遅れる。しかしながらローターの面積とローターの厚さ、パッドの大きさ、などからブレーキとしての容量は
大きくなっているので、ブレーキを多用してもフェードの心配は少なくなるだろう。
ピストンの移動量が緩やかになり、反応性が遅くなったことも意味している。
ディスクローターの直径が大きく、ディスクの厚みも厚いのがよくわかる。
なお、パルサーGTI−RとB13型のサニー(1800GTS、1600スーパーサルーン)、マーチスーパーターボのブレーキの諸元を
比較したものを下記に示す。
パルサーGTI-Rのブレーキはローターだけで2キロ重量が増え、さらにキャリパーも重いので、そのためにバネ下重量が
増えるというマイナスがあることと、ブレーキの反応性がやや低下することから、ブレーキを交換しないで標準のままで充分だと
思う。
さらにローターが大きくなったために13インチのホイールも装着できなくなる。
普通の使い方ならやや上質のパッドを使えば標準のブレーキのままで十分であると考える。
適していると思われる。
まだ実物で確認していないので実際に転用が可能であるかどうか保証の限りではないが、恐らく装着できると思う。
B13型のサニー1800GTSは生産台数も少なく中古パーツの入手は不可能に近いが、B13型のサニー1600のブレーキは転用できる
のではないかという気がする。
B13型のサニーと同型のブレーキを使用しているのは、ウイングロード カリフォルニア(CY10)、日産AD(Y10)、パルサー(N14)、
プレセア(R10)であり、これらのブレーキをマーチスーパーターボに転用できる可能性は高いと思う。
ブレーキの交換はマスターシリンダーとキャリパーのシリンダーの比率が変わるとブレーキシステム全体のバランスに影響を
与えるので注意しなければならない。
マーチスーパーターボのマスターシリンダーの内径は20.64ミリ(13/16インチ)であり、B13型サニーのうちABS付車両と1800GTSは
同じサイズ(13/16インチ)のマスターシリンダーを使用している。
マーチスーパーターボのキャリパーのシリンダーの内径は48.1ミリであり、B13型サニーのセダンはABSに関係なくすべて
キャリパーシリンダーは同じサイズ(48.1ミリ)であるのでスワップに適していると思う。
寸法は不明だが画像でみる限りB14型サニーのブレーキも転用できそうな気がするが、B15型サニーのブレーキは転用が無理なようだ。
ブレーキの転用は、キャリパーを固定するボルト穴の間隔と、ディスクローターのフランジ面とディスクの間の間隔が合えば一般的に
可能である。
ただし、ホイールナット(ボルト)の穴の数とPCDが違う場合は無理である。ディスクローターのセンターが狂わないように新規に
ホイールボルトの穴を開けなおすのは非常に難しいからである。
キャリパーを固定するボルト穴の間隔はブレーキディスクが開発された当初に規格として決まったもので、おそらくどのような
車種でもボルト穴の間隔が同じで転用可能なキャリパーが存在すると思われる。
ローターの中心の2〜3ミリ程度のズレはキャリパーをハブキャリアーに固定するときに適当なワッシャーを噛ませることで補正が
可能である。
パルサーGTI-R サニー1800GTS サニー1600 スーパーターボ 車両型式 RNN14 HB13 EB13 EK10 キャリパー型式 AD22VF AD18VE CL18VD AD18V ローター直径 257 250 240 237 ローター厚さ 26 18 18 18 シリンダー内径 48.1 48.1 48.1 パッド長さ 127.8 97.5 106 100.8 パッド幅 51 42.5 43 44.3 パッド厚さ 10 10 10 10 ローター重量 約5.5キロ 約3.5キロ
なお、マーチスーパーターボEK10の純正ブレーキパッド(D106M−S1827)はS13NAシルビアのノンターボと同じブレーキ
上記の車種はブレーキそのものもマーチスーパーターボと互換性があるのではないかと思われる。
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なので、下記のパッドと互換性がある。
【マーチターボ(K10)昭63年8月〜平4年2月】
【マーチスーパーターボ(EK10)昭64年1月〜平4年2月】
【ローレルスピリット(B12L) 87年9月〜】
【ラングレー/リベルタビラ(N13P) 86年8月〜】
【エクサ(KN13) 86年9月〜】
【パルサー(N13) 86年5月〜】
【180(RS13)平1年2月〜3年1月】
【シルビア(S13)平3年1月〜5年10月・昭63年5月〜平3年1月】
【サニー (B12・4WD、DOHCターボ)昭60年8月〜平2年1月】
【スズキカルタス(AK34S・AA34S・AF34S)昭63年9月〜】
なお、シルビアはパッドは互換性があるが、後輪駆動なのでキャリパーやローターはマーチスーパーターボと互換性は無い。
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